TWITTERと人生とオレと博士課程と瀬戸大橋の話 6~8月編

 

 

 皆さんこんにちは~アルルです。

 

 皆さん、いかがお過ごしでしたか?僕はまぁ・・・まあ、普通ですね、どっちかというと。

 

 今回は日記を書いていこうと思います。今回はっていうか今回もって感じですけど。テーマは、僕が消えてた間にあったこととかそういう感じです。まあこのことについては皆さんも知る権利があると思うので。え、んなもん知りたくもないって?黙れ。

 

 

 ちょっと日記自体めちゃめちゃ久しぶりなんで、文体とか過去に話したこととか大体忘れてちゃったんで、口調変だったり前に話したことと重複したりするかもしれませんが、多少は大目に見てください。それでは行きましょう。

 

 

 あ、それと、今回あまりにも長くなり過ぎたんで、このブログ始まって以来の2部作投稿になります。いや、書きすぎだろーっ!って感じですけど。まあホントに暇な人だけ読んでくれればいいです。そしてホントに暇で僕のブログを読んでくれている人が、何回かに分けて読む時に参照しやすいように、目次というか、インデックスみたいなものを用意しておきました。僕ができる読みやすくする配慮はこれが限度です。あとは頑張ってください。

 

----------------------------------------------------------------------------------

もくじ

------------------------------------------------------------------------------------

1.

 

 まずは僕がtwitterを消したときの話をしたいんですけど、したいんですけど・・・ぶっちゃけ、いつ消したかももう覚えてないんですよね、昔の話すぎて。でも僕の記憶が正しければ、7月に入った時には既に消えてたと思うんで、その少し前、6月中旬あたりから話し始めればいいのかなって思います。

 

 でまあ6月ですけど、何をしてたかというと、まあ授業とか課題に追われてましたね、実際のところ。僕の大学は4期制で、この2Qは毎日授業があるみたいな感じだったんですけど、まあ正直そこまでガッツいて授業取る必要はなかったんですが、せっかく修士課程まで行ったのに単位に追われて他のことに手回らないのは違うなと思って、それで1年のうちにさっさと必要な単位全部取り切ってあとはもう研究に専念しようみたいな、まあそんな感じで結構詰め詰めに講義を入れてました。といっても前期合わせて20単位くらいなんで別にそこまでアレですけど。でもこれで修士課程を卒業するのに必要な単位はほとんど全部取り終わったんで、まあ結果的にはよかったって感じですね。

 

 でまあ授業とか課題レポートとかがあって色々忙しかったのもあるんですけど、まあそれはそれとして、メンタルの状態はあまり芳しくはなかったですね。もうわざわざ明言せずとも皆さんご存じかと思うんですけど、僕って結構メンタル弱者なんですよね、実際。特に人間関係関連のことでは何度もやらかしをして、そのたびにメンタルが壊れてというのを繰り返してて、なんかもう正直ヤバいことになってるんですよね、正直。

 

 でもなんだろな、実際のところ、メンタルが良い悪いって話をしたら、ここんところはずっと悪いんですよね、正直。ここんところっていうか、具体的にいつからなのかという話をすると、これは確実にここというのがあって、まあ3年生の3月ですね。つまりちょうどサークルに行かなくなったあたりです。サークルについての話は以前もブログでしたと思うんですけど、まあ色々なんか思うところがあって、コロナで活動が一時的に止まったのを機会に辞めちゃったっていう、例のアレです。

 

 正直に言って僕はこのサークルは楽しかったし、サークルの人たちもいい人ばっかりだったので、でもまあそれはそれとしてやっぱり思うところがあったって話ではあるんですけど、やっぱりまあ1年半くらいの間それなりに楽しい思いをさせてもらったわけで、そこを立ち去るのにいささかの悔いもなかったかといえばもちろんそんなわけはないし、立ち去って僕にいい影響が訪れたのかというともちろんそんなこともないという、まあそういうわけなんですよね。寧ろこの「楽しかったサークルを自ら辞めた」というのは、今後の僕のメンタルをすこぶる悪い状態に落とし込んでしまったんです。

 

 それで、僕が思ったのは、こういうことをいつまで繰り返すんだ?ってことです。分かります?僕の言ってること?

 

 要は、結局これまでの人生、僕のやってきたことというのは、コミュニティに属して、そこから逃げ出しての繰り返しなんですよ、つまるところ。これは単に、人生は出会いと別れの繰り返しだなんて、そういう誰かのブログみたいなことを言おうってんじゃないんです。もちろんそういう自然発生的なものももちろんあるわけですけど、僕に関して言うと、その大半に関しては僕に非があるんですよ、言ってしまえば。分かります?僕の言ってること?

 

 何が言いたいかというと、僕みたいな人間が、他人と信頼関係なんぞを結ぶというのは、土台できないってことなんです。だって僕は社会不適合者だし、メンタル弱者だし。それを分かっていながら、分かっているはずなのに、何度も何度も、自ら人の群れの中に飛び込んでいって、でも結局そこに馴染むことができずに、最終的にはそそくさとその場から消えていくんです。おかしな話じゃないですか?これって。全く以て無意味なことなんですよこれは、実際。

 

 それでなんかもうよく分からなくなっちゃって。なっちゃったっていうか、ずっとよく分からないままなんですよね、正直言って。これに関してはほんとに分からないんです。それでなんかよく分からないまま、サークルの女の子はブロックしちゃうし、仲の良かった友達とも縁を切られちゃうし、そのせいでなんか色々とおかしなことになっちゃったわけなんですよね、人生。

 

 でもまあなんだかんだあって、今は大分良くはなってきた、いや良くなったのか?まあなんだろな、あんまりそういうコマいことを考えないマインドが身に付いてきたと自分では思ってますけど、でもまあやっぱり時々そういう”闇”の部分が顔を出してくることはありますね、実際。ダークアルルみたいになる時は時々ありますよ実際。

 

 ところで、ここまで僕の文章を読んでくれた方は、てっきり「あーハイハイ、だからtwitter消しちゃったってワケね。いつものやつね」と思ってしまったかもしれませんが、実は違います。というか、実のところ全然関係ないです。だってこんなことはずっと前から思っていたことだし、それで消したってんならそもそもtwitter復活しないし。

 

 これを聞いて皆さんは恐らく、って違うんかい!!じゃあなんでここまで長々と話したんだよボケーー!!!ってなったかもしれませんが、まあいいじゃないすか。久しぶりのブログなんですから、多少の脱線くらい許してくださいよ。

 

 それで、じゃあ一体何が原因なのかというと、僕が考えていたのは、まあ言ってしまえば人生の話ですね。分かります?人生って。僕にはわかりません。誰か教えてください。

 

 まあ要は今後の僕の人生のことを考えていたわけですよ、僕は。というのは、物理学科は就職がないだとか、社会不適合者に面接キチーwとか、そういう世迷言をのたまっていられるような歳でもなくなって、いよいよ本格的に、社会に出るための準備をしなければいけない時期になってきたからです。8月になれば夏期インターンとかも始まるし、早いところは10月11月から就活が始まるし、そして何より、それらを研究と並行してやっていかなきゃならないんですよ。それで、あーどっすかなー、って、まあそんなことをダラダラ考えてたわけです。

 

 母親は特に僕のことを気にかけてて。まあ母親は僕の社会不適合者っぷりをよく知ってますし、実際昔は僕のあまりのゲェジぶりに何度も母親を泣かせてきてるんで、まあそりゃ気になるわなって感じですよね、実際。

 

 それで、母親がいつも言ってるのは、「自分がそこで働くことを想像してみろ」とか「せっかく国公立の修士まで行ったんだから頭を使う仕事をしたらどうだ」とか「自分の本当にやりたいことは何なのか」とか、まあそういう通り一辺倒なことばかりを言われるわけですけど。でも正直に言って、知ったことじゃないんですよね、そんなこと。僕に言わせれば。分かります?

 

 だって僕は自分が会社で普通に働くってこと自体想像なんかできないし、やりたいことなんてないどころかそもそも働きたくなんてないし、頭を使う仕事なんて言ったって、そんなの分かんないっす、ぶっちゃけ。本質的な話をすれば、何ごとも結局はインプットとアウトプットを繰り返すだけの作業だし、でもどんな作業だって、視点を変えれば頭の使いようはたくさんあるわけじゃないですか。分かるか?オレの言ってること?分からんだろうな、アンタたちには。

 

 例えば研究職とかにつければ、まあ頭を使う頻度は他の仕事よりも多いかもしれないけど、でも正味修士で研究職ってどうなんだ?工学系だったらまあ全然アリだと思うけど自然科学分野はなぁ・・・自然科学の研究者ってなると基本博士課程が前提だしなぁ、とかね。まあ思うわけですよ、実際。

 

 そして何より僕が思うのは、なんだかんだ言って僕って物理好きなんですよね。物理が好きだし、研究もまあそれなりに楽しいんですよ。まあ全然進まないときはマジでゴミですけど、でもまあ大体において好きなんですよ、実際のところ。

 

 つまり何が言いたいかというと、やっぱり博士課程に行くってのも僕の中では進路として捨てきれなかったんですよね、僕の中では。どうしてもなんか諦めきれないところがやっぱりあって。

 

 でもまあ知っている方もおられるかもしれませんが、この国では博士課程に進むと生涯年収が下がるんですよね。これは間違いなくおかしな話ですけど。逆に某米国とかは博士出身者を優遇しすぎてなんかおかしなことになってるらしいですけど、知らんけど。

 

 そして、まあぶっちゃけた話をすると、僕の家はあまり裕福ではないんですよね。一つには兄弟が僕含めて3人いるというのもありますけど、僕は中高と私立だったし、その後は姉が薬学系に進んだので、その奨学金とかもまだ莫大に残っていて、少しずつ返していかなきゃいけないし、もちろんこれは事実としては姉の抱えた借金になるわけですけど、でもこれは僕の借金でもあるんですよね、実際のところ。実際、姉の学費を奨学金から払ったおかげで僕の大学の学費を家計から出せたわけですから。だからもちろん僕も働いたらそこにお金を入れるつもりでいて。

 

 そんな中で修士課程に行くというのは、金銭的にリターンがあるからということで、そこで論理的な整合性をつけて行ったという側面もあるんですよね、実際、僕の中では。もちろん一番の理由は「皆が行くから」ですけど。理由っていうか論理的な整合性という意味でね。でも博士となると、金銭的には間違いなくマイナスだし、奨学金返済に加わる時期もずっと遅れるし、それに何よりあと3年間両親に苦労を掛けながら過ごすことになるし。

 

 だからまあ、諦めきれないとはいいつつ、もう僕の中ではほぼナシみたいなことにはなってたんですよね、この時点には既に。だからもう研究はそれなりにしつつ、どこかのタイミングで粛々と就活モードに移行して、修士論文が書けるだけの成果を出して、「国公立大学修士卒」という資格だけもらって、どっかその辺の、僕みたいな社不を拾ってくれる会社を見つけて、そこでボチボチ働ければいいかな~みたいな、まあそういうふんわりした感じでした、この時点では既に。

 

 それで、そう考えた時に、じゃあ実際のところ研究はあとどれくらい続けられるのかというと、そんなにないんですよね、実際。11~12月くらいまでには少なくとも就活体制に入ってなきゃいけなくて、でそれがまあ2~3月まで続くとして、まあ大体4か月くらい拘束されると。で2年の秋くらいには修論の準備というか、修論に向けて研究をまとめていかなきゃいけなくて、でまあそういうのを考えると、純粋に研究を進めるのに費やせる時間って、まああと1年あるかないか、そんなもんなんですよね。

 

 それで、1年じゃ今やってる研究は絶対完成しないだろうなぁ、って思ったんですよね。そしたら中途半端なところで終わって、中途半端な研究成果とADHDが書いたクッソ分かりづらい計算コードだけが研究室に残されて、誰か他の学生が引き継ぐまでは眠ったままになる、誰かが引き継いだとしても、まずは僕が卒研でやったみたいに僕のコードと研究内容を理解して再現できるようにならないといけないから、実際に研究を進められるようになるには時間がかかる、そうなるとその人もまた1年ちょっとしか研究にはかけられないから、また中途半端に進んで遺産になる。ていうかそもそも、こんなマイナーな研究テーマ選ぶ学生が他にいるかどうかなんてわからないし、でもあるいはもしかしたら僕よりウンと優秀な学生がこの研究を引き継いでくれて、僕より何倍もの速さで進めてくれるかもしれないし、あるいはその逆かもしれないし、そうなると僕がこの1年で必死こいて研究を進める意味っていったいどれほどのものだろうか、僕がどれだけ研究を進めて成果を出しても、社会に出ればその価値が分かる人間なんていなくて、僕はただ「物理学で修士を出た人間」というに過ぎない存在になるんだよな・・・じゃあ今研究を頑張る意味ってなんなんだろうな・・・

 

 って思ったんですよね、僕は。出たくもない社会に出てやりたくもない仕事をする、その準備をするために、僕は研究を思うように進められないし、どの道残された時間はいくばくもない。そう思うと、なんだか研究自体にもモチベーションが保てなくなって、今こうして頑張って講義詰め込んで単位取ろうとしてるのも結局何なんだろうとか余計なことを思い始めて、なんかそれで、まあよく分かんなくなっちゃったんですよね、言ってしまえば。分かります?僕の言ってること?

 

 それで僕が思ったのは、もうちょっと考える時間が必要だと思ったんです。一旦就活とか研究のこととかキレイさっぱり忘れちゃって、ボーっとなんかゲームとかしながら、人生についてボンヤリ考えて、自分の中でうまいこと整理をつける時間が必要だと思ったんですよね。

 

 で、まあそうなるとやっぱり、twitterって結構僕にとっては害なんですよ、僕にとっては。じゃあもう一生twitterやるなとか言われそうですけど、違うんですよ。インターネットで僕と仲良くしてくれるみんなは好きなんですよ僕は。好きだし、そういう人のツイートを見たり、そういう人と関わったりするのは楽しいんですよ。でもやっぱりSNSというのはその性質上、自分がそんなに見たくない情報とか思想も流れてくるわけで、別に普段はそういうのが目に留まっても普通にスルーできるんですけど、あんまり精神的に状態が良くない時にそういう情報に曝されると、普段得られている楽しさ以上に傷を負っちゃって、それでダメになっちゃうんですよね、僕っていう人間は。分かります?僕の言ってること?

 

 それだったらそもそもtwitterを見なけりゃいいだけの話じゃないかと、健全な人間は言うかもしれませんけど、こっちは中学生の時からインターネットしか趣味がないような人間なんでね。開くなと言われても土台ムリな話ってコト。アカウントを消して「見れない」ようにしないといけないんですよ。分かるか?オレの言ってること?いや、分からんだろうなァ、アンタたちには。

 

 とまあそんな感じですね。そういうわけでtwitterを消させていただきました。でまあそれでtwitterを消して、それで消してからは、なんかずっと遊んでました。最初はなんかsteamで買ったまま積んでたゲームをやってたんですけど、なんか初見のゲームってずっと新しい情報が頭の中に入ってくる感じで疲れるんですよね、正直。それで、なんか何も考えんとダラダラできるゲームはないかと思って、それで探した結果、Aimlabっていう、FPSのエイム練習用のゲーム?ゲームと呼べるかも怪しいようなsteamのソフトがあって、これを一生やってました。

 

 どういうのをやってたかというと、僕がよくやってたのは、GRID SHOTっていうモードなんですけど、画面上に的が大量に出てきてそれを1分間撃ち続けるっていう、それをずっとやってました。他のモードとかもちらほらやりつつまあ1時間くらいAimlabをやり続けて、飽きたらなんか漫画読んだりダラダラYoutube見たりして、またAimlabやって・・・みたいな。なんだかんだ1日3時間くらいはAimlabやってたんじゃないかなぁ。正直に言って精神異常者だと思います。

 

 それで、まあやっぱりと言うべきか、1週間くらいで飽きが来ちゃって、なんか他のゲームをやろうってことになって、それで辿り着いたのがosu!ですね。まあ言ってしまえばこれも音楽がついてるだけで、画面に現れる的をクリックするという点では実質Aimlabみたいなもんなんで。それで今度は狂ったようにosuをやり始めました。ちなみに今もちょくちょくやってます。

 

 まあそんな感じですね。6~7月は大体こんな感じでした。まあなんか途中で期末レポートとかも色々あったけど、まあ正直に言って、思ったほど大したことはなかったですね。第1Qに比べたら割とマシな方でした。

 

 

2.

 

 で次は8月ですけど、この月は結構忙しかったです。まず研究会というか、サマースクールみたいなのが2個入ってて、スケジュールからして研究会→お盆→研究会みたいな感じで、しかも1個目の方は僕も発表する予定で、8月初旬はなんかスライドとかセコセコ作ってました。これはZoom開催で、まあ皆の発表とか聞いたり、あとはまあ講義みたいなのもあって、それは僕の専門に関係しそうな部分だけを主に聴講したんですけど、なんか結構専門外の人向けの話みたいな感じで、基礎的なことをずっと話しててあんまり刺激はなかったですね。

 

 でまあそれが終わって、お盆はちょくちょく研究とか進めつつ一生家に引きこもってゲームしてました。いや、ウソ。2回ばかり人と会いました。

 

 1回はサークルの女の子ですね。あの例の女の子です。僕がブロックしたという例の。

 

 どうしてそんな急に会うことになったのかというとまあワケがあって、以前のブログで、LINE事件のことをちょくちょくイジられるみたいなことを書いたと思うんですけど、まあなんかやっぱり僕の中でも、掘り返されるとまたその件について考えちゃうみたいなところがあって。

 

 それでまあやっぱり、ブロックしたのは良くなかったなとは思ってるわけですよ、僕の中では。そして改めてこの件について考えてみて、僕の中で、これをただの「教訓」にして終わるのは良くないんじゃないかと、そういうことも思ったわけですよ、僕の中で。願わくばどうにかこのしがらみを解消できないかと思うわけですよ、僕の中で。分かります?僕の言ってること?

 

 それで、まあ色々思い悩んだ挙句に、7月の下旬くらいに思い切ってブロックを解き放って、彼女にLINEで声をかけたと、まあそういうワケですね。ちなみに第一声に何とメッセージを送ったのか気になる方がいらっしゃると思うので言っておきますが、「あの、元気ですか」です。これが正真正銘、真の陰キャというやつです、皆さん覚えておいてください。

 

 で、そんな陰キャ丸出しのメッセージを送って、そしたらなんか割とすぐに返事が帰ってきて、元気ですーみたいな、アルルさんは最近どうしてますか?みたいな。でまあなんかその後もなんかどうでもいい会話をアレコレ続けてたんですけど。そしたら向こうの方から「8月とかに会えませんか?」って来て。いや、正直こんなことは僕の方から言い出すべきことだったんですけど、まあそれはいいとして。でまあ僕としてもそれが目的でもあったのでOKして、それでまあ会うことになりました。

 

 それで会ってどこに行ったのかというと……水族館に行きました。

 

 いや、またかよ!!!!いや、まあ一応前と同じサンシャイン水族館ではなくて、アクアパーク品川ってところです。いやまあ場所なんかどうでもいいんですけど。いや、いいんですけどね僕は、水族館でも別に。別にいいんですけどね。

 

 で、まあ実際にはそこに行く前に一緒にご飯を食べたんですけど、まあその時に色々話しました。色々っていうのは、まあ色々なんですけど。

 

 まあ会話の内容は置いといて、端的に話してて分かったことを言うと、どうやら彼女は僕が彼女のLINEをブロックしてたことを知らなかったみたいなんですよね。いや、まあ知る術自体はないので当たり前っちゃ当たり前の話ではあるんですけど。まあ要は、彼女の認識の中では「LINEの返事が返ってこなかった(僕がLINEを見てない)」ということになってたみたいで。つまるところ、この件についてアレコレ考えてどうにかなってたのは僕だけだったんですよね。

 

 それで、「ずっと音信不通だったけど忙しかったんですかー?」みたいに聞かれて僕は、「イヤ、マア、ウン、研究とか…..マア」って感じで。もうザ・陰キャ、理想的陰キャ陰キャのモデルケースって感じです。そしてその後もずっと僕は陰キャでした。その後もっていうか、もうかれこれ23年は陰キャですけど。

 

 いやどう思います?皆さん。どう思いますか?僕はよく分かりません。分かんないですもう。分かんなくなっちゃった・・・って感じです。

 

 僕の中では、謝るつもりだったんですよね、彼女に。ブロックしてしまったことについて。もちろん許されたことではないのは分かってるんですけど、謝って、どうにか言い訳して、どうにか腑に落としてもらおうと思って。でも現実には、そもそも彼女の中でこれは謝られるべき事象じゃなかったんですよね。寧ろ謝る方が変ってハナシで。それで僕は謝る対象を失ってしまって、会う前にどう言い訳しようものかアレコレ考えてたのも全部水泡に帰しちゃって、それで僕は何を話していいものやら分からなくなっちゃって、それでただの陰キャになってしまったんですよね。いや、なっちゃったっていうか、元から僕はただの陰キャですけど。

 

 まあ要はそんな感じです。その後はなんかもう普通に水族館行って、なんか一緒にイルカショーみたいなやつ見て、すごいねー楽しかったねーみたいな?まあそういう感じ。で終わった時にはもう5時半とかで、時間も微妙だったんでまあ解散にすっぺみたいな感じで別れました。まあそんな感じですね。

 

 まあ別に普通ですよ。陰キャが女の子と5~6時間に及んで慣れない会話を繰り広げたということ以上のことは特になかったです。

 

 その子はメイド喫茶に行くのが趣味で(これは前から知ってた)、一瞬なんかその話題になったんですけど、その流れで僕も春に(インターネットの)友達と一緒に行ったという話をしたら、今度一緒に行きましょ!と言われました。僕は「ウン、マア…」って感じでした。まあなんか向こうも今4年生で結構忙しいらしいんで、その今度がいつになるかは分かりませんけど。

 

 まあでも、内容はどうあれ、ずっと心の内に抱えていた問題を一つ解消できた(のか?)のは、まあいい結果だったんじゃないかと思います。まあ正直消化不良というか、ちょっとモヤっとしたものは残ってますけど。モヤっとボールって感じですけど、どっちかというと。でもこのLINE事件という一連の出来事としては、まあこれで一定の解決を見たと言っていいんじゃないでしょうか。え、いいですよね?いかかですか?いいよな?

 

 まあでも、これはマジメな話、このままだとあと数年、ヘタしたらもっと引きずってそうなくらい、この件は僕にとっては重いというか、トラウマティックな出来事だったんで、出来事ってなんか被害者ヅラしてますけど僕が勝手にそう仕向けただけですけど。まあでも上のコミュニティ云々の話題とも関わってくる話なんでこれは。なんだろうな、何と言うか、なんかこういう、人間関係の機微というか?折り合いというか?そういうのは多分僕の人生においてこれからも永遠の課題になるだろうと思ってるんで。それがまあある意味で一つ前進したというのは、そのこと自体は僕にとってはいいことだったと思います、ハイ。ちなみに僕は陰キャです。

 

 で、まあサークルの女の子の話はこのくらいにして、その子と会った3日後くらいに、小学校の同期と会いました。多分1年ぶりくらいですね。以前ブログに一緒にスカイツリー行った話を書いたと思うんですけど・・・アレ、書いたっけ?書いたよね?多分書いたと思うんですけど、アレ以来一度も会ってないんで、まあ1年ぶりくらいですね。

 

 まあ実はほんとはもっと早く、まあ3月とかには会いたいねって話をしてたんですけど、ちょっと色々、まあこの辺は割とプライベートに関わる話なので控えますけど、相手の方に色々事情があって、それでまあちょっとそれどころじゃないみたいな感じになって、でそれがようやく7月くらいに落ち着いてきたということで、まあお盆の時期に会ったみたいな、まあそういう感じです、ざっくり言うと。

 

 で、どこに行ったかって話ですけど、なんか水木しげるのなんか企画展みたいな、百鬼夜行展?みたいな、まあそういうところに行きました。一応写真を撮ったらしいので載せておきます。

 

 

 

 まあこういう感じです。どういうのがあったかというと・・・正直言ってあんま覚えてないんですよね、正直。まあなんか柳田国男とかその辺の民俗学とかそういうのが妖怪のモチーフになってたりとか、なんかそういう感じの話だった気がします。

 

 で、その後どこに行ったかというと、日本科学未来館というところに行きました。その時ちょうど、キミとロボット展みたいな企画展がやっていて、なんかそれを見て、その後常設展を見に行きました。寧ろ個人的には常設展の方がたくさん見るものがあって、中には僕の専門に関係するものも結構あったりして面白かったですね。スーパーカミオカンデ10分の1模型とか、僕は「うわー!すげー!」って感じだったんですけど、その人は「カミオカンデって何?」みたいな感じで、だから僕は「カミオカンデっていうのはニュートリノを観測する装置のことで…」って言ったら、今度は「ニュートリノって何?」って言われて、それで「ニュートリノというのはβ崩壊によって中性子が分裂する際に放出される中性レプトンの一種で…」と丁寧に説明したんですけど、なんか「いや、もういいです」みたいな感じで、いや何なん?って感じでした。

 

 まあそんな感じですね。まあ正直この人に関しては特に語ることはない、まあなくはないんですけど、まあ特に語るほどの面白い話はないんでね。この辺りにしときましょうか。

 

 あと、そういえば今思い出したんですけど、神田明神のぶ○す○っ!のコラボのやつにも行きました。

 

 


 まあでもこれはホントに行っただけですね。ホントはふらっと回ってみようかとも思ったんですけど、僕が来た時にはもう既に、ぶ○す○っ!目当ての人と普通に参拝しに来た人とでもう関ヶ原の戦いかってくらい人でごった返していて、で物販のブースの方をちょっと見に行ったら、なんかいかにもオタクっぽい、黒髪短髪、無地のTシャツにジーパン、黒縁メガネみたいな、なんかもう僕の生き写しみたいな人たちが100万人くらい並んでて、それでなんか萎えちゃって5分くらいで帰っちゃいました。まあ元々これ目当てじゃなくて他の用事のついでみたいなノリで行ったんで、半分冷やかしみたいなもんだったんで別にそれはそれで良かったんですけど。

 

 まあお盆はそんな感じですね。え、それだけ?と思った方もいるかもしれません。黙れ。それ以外は主に家でゲームをしてました。最初はosuをAimlabの延長線上としてプレイしてたのでマウスでやってたんですけど、徐々にosu自体にハマってきて、それでもっと上手くなろうと思った時に、やっぱりペンタブでやった方がいいんじゃないかって思って、一旦移行して数日くらいペンでやってみたんですけど、なんか逆にやりづらいしペンなんか普段持たないからめっちゃ指疲れるしで、結局それでマウスに戻したんですけど、数日間ペンでやってたせいでマウスの方も動かし方忘れちゃって、それでなんか萎えてまたAimlabに戻って、でも結局飽きてosuに戻ったりしてました。ちなみに今もマウスでやってます。

 

 

3.

 

 でお盆が明けて何があったかというと、先に言ったサマースクールに行きました。こっちのサマースクールは先日のやつよりも結構”””ガチ”””寄りなやつで、なんか全国の同じ分野の研究者が集まるみたいな感じで、しかも海外勢もいるから発表も講義も全部英語で、しかも現地開催なんですよね。で、どっかのホテルみたいなところの一室を借りて5日間に渡ってやるんですけど、遠方から来られる方もいらっしゃるということで、主催側の負担でそのホテルに泊まることができるっていう。しかも通いの場合も交通費負担してもらえる上に昼食も支給してくれるっていう。いや太っ腹過ぎだろ?まあなんかそういう感じです。

 

 で、結構ガチなやつなんで、参加者は基本アカデミアでバリバリやっている研究者の人たち、学生はいたけど最低でも博士みたいな感じで、正直修士に入って半年も経たないヒヨッコには居場所なんてなさそうな雰囲気がバリバリに出てたんですけど、ていうかホントは僕もこんなん出る気なんてなかったし何なら存在すら知らなかったくらいなんですけど、うちの研究室の先生(僕は親しみを込めて””マブ””と呼んでいます)から「こういうのあるから出てみてね~」って言われて、それで出ることになっちゃったんですよね。正確には僕と、僕の同期の二人で参加したんですけど。

 

 そういえば、この同期について、これまでのブログではあまり言及してこなかったと思います。簡単に紹介しておくと、彼は外部から修士課程の学生として入学してきた人で、3年付き合っている彼女がいます。もうこの時点でお分かりになったと思いますが、彼は社会適合者です。10月現在、彼は平日はほぼ毎日大学に来て勉学と研究に励み、その間を縫って就活にいそしんでいます。ヤバいです。

 

 でまあそんな同期と一緒に参加することになったわけですけど、彼の家は会場からめちゃ遠いところにあったんで、泊まりで申請したらしいんですよね。でも僕は言うほど遠くはなくて、1時間ちょいで行けるようなところだったんで、それに泊まりだと絶対毎日出なきゃいけないじゃないですか。正直僕はあんまりこのイベントにそこまで興味はなかったんで、っていうかこういう研究会みたいなのって、まあだいたい同じような分野で集まっているとはいえ、今の理系の専門は枝葉末節に至るまで非常に細かく分化してるので、ぶっちゃけ大半の発表は何の話してんのか分かんないんですよね。だから正直この研究会の発表を一々聞いたところでなあというか、なんかそういう感じで、なんか適当に興味あるところだけちょいちょいとつまみ聞いてあとはなんか適当にサボるつもりだったんですよね。

 

 でまあそんな感じで、僕は1,3-5日目に出席(最初から最後までではない)するという風に連絡をして、でまあ初日に行ったわけですけど、まあぶっちゃけめちゃめちゃしんどかったです。しんどいっていうか、ムリ、普通に。

 

 まず内容が全然分からないんですよ。自分の専門に多少関係ある話だったはずなのに、なんか急にめちゃめちゃ高度な話が始まって「????」みたいになるし、スライドも発表も全部英語だから殊更分からないし、スライドの式をどうにか追おうとしても行間が広すぎて一瞬で置いてかれちゃうんですよ。

 

 それに何よりもしんどかったのが、こういう研究会ってまあ当然ですけど毎年とか毎期とか、まあ定例的に開かれるもんなんですよ。で、分野も同じ人たちが毎回集まってるってんで、参加してる研究者たちってのは大体もう顔見知りなんですね。だからもう他の参加者たちは「お久しぶりです~w」みたいな感じで、なんかもう和気あいあいとした感じなんですよ。そんなアットホームな雰囲気の中、僕と僕の同期は二人だけ取り残されてたんですよね。つまり””陸の孤島””ってワケ。

 

 しかもなんか海外の大学から研究室総出で参加してきただか何かの海外勢軍団がいて、休み時間になると、なんか会場の外の廊下みたいなところで輪になってワイワイ立ち話をしてるんですよ。しかもちょっと耳を傾けると、雑談みたいな感じじゃなくて普通に物理の話してるんですよ。立ち話じゃなくて”””ディスカッション”””なんですよこれ。しかも会場からトイレに行くためにはちょうどそこを通過しなきゃいけなくて、僕はトイレに行くたびに、その海外勢軍団の輪の中を「Excuse me」って言って突っ切ってかなきゃならないんですよ。いやキツくないすか?っていうか廊下を塞ぐなよ!!!オイ!!!邪魔じゃボケーーーーー!!!!

 

 それでなんか昼休みの時間かなんかに、支給された大して美味しくもないメシを食いながら同期と一緒に「ヤバくね?これ」みたいな、「あと4日間あんのこれ?」みたいな、そういう話をして、なんかお互い絶望に暮れてました。で、終わり際に、「じゃあオレ通いだから、帰るわ」みたいなこと言って、同期は僕に手を振りながらホテルの中に消えていきましたけど。まあそんな感じで、ちょっともうキツイなみたいな、やっぱ参加しなきゃよかったなみたいな、そんなことを思ってたわけです。

 

 で、上でも言ったように2日目は僕の専門とは全然カンケーない話だったんで参加せずに、3日目にまた出席する予定だったんですけど、ここで事件が起きるんですね。

 

 寝坊しちゃったんです。

 

 なんか起きたら11時とかでした。多分目覚ましを設定し忘れたんだと思います。で僕はやっべってなって、すぐに家出なきゃ!って一瞬思ったんですけど。ここで僕の中の”””悪魔”””が顔を出したんですよね。いや待てよ?って。

 

 要は、今家を出たところで、会場に着くころには昼の1時過ぎ。もうこの日のセッションの半分は終わってるんですよね。残り半分のために往復2時間半を費やすのか?それに行ったところで、どうせ彼らが何の話をしてるかなんて、分かりゃしない。僕は所詮不真面目な学生で、これまで物理において必要な知識を何一つ身に着けてこなかったんだから。どうせ行ったって無駄な数時間を過ごすだけだ、って、そんなことを思っちゃったんですよね。

 

 それに、そもそも僕は物理のことをこれ以上深く知る必要なんてない。だって僕の物理学徒としてのキャリアはあと1年そこらで終わるんだから!こんな研究会なんて、何の意味があるんだって言うんだ。彼らは物理がホントに好きで、物理の研究をずっと続けていて、物理の研究者たちと好意的なコミュニティを形成している。彼らにとってはこの研究会はそりゃ楽しいもんだろう。最新の研究に関する話も聞けて、仲のいい研究者仲間と久しぶりに対面で会えて、それでその日のセッションが終わったら、一緒にメシを食べたり酒でも飲んだりさ。そりゃ楽しいだろうさ。僕は違う。僕は楽しくなんてない。確かに僕も物理は好きではあるけれども、彼らに比べたらそんなんカスみたいなもんだ。大した知識もない、研究成果も今のところ出せていない、コミュニティも作れない。僕は彼らと根本的に違う。何もかもが・・・。

 

 なんかそんなことを思っちゃって。それでどうにか気を紛らわそうと思ってosuをやってたんですけど、まあやはりというべきか、全然集中できないんですよね。目の焦点が定まらないというか。画面に出てきたサークルを一つのものと認識できないというか。それで全然調子が出なくって。それで余計にイライラしちゃって。パソコンを閉じて横になってたんですけど、何もしないのもどうにも落ち着かなくて。それで退屈さにどうにも耐えられなくなって、着のみ着のままで家を飛び出して4時間くらい散歩してました。8月下旬の暑い日で、めちゃめちゃ汗をかいちゃって、その辺の自販機でポカリを買って飲みながら歩いてました。

 

 なんか、なんだろうなー、なんというか。正直に言うと、泣いてたんですよね、僕は。歩きながら。いや、普通にやべーやつなんですけど。まあでも泣いてたんですよね、実際。ホントに泣いてたんです。

 

 どうして僕ってこうなんだろうなあって。そして同時に、これから僕ってどうなるんだろうなって思って。昔から何をやっても上手くできなくて。他者との関係性の中で自分のアイデンティティーと折り合いをつけていくこともできなくて。勉強だけは唯一人並み以上にできたけど、それもやっぱりどこか中途半端で。

 

 このまま社会に出たらどうなるんだろうか。社会の荒波にもまれて、なんだかんだ、僕もどうにか普通の人間として生活できるんだろうか。個性という個性に根こそぎ杭を打たれて、顔のない人形になっていくんだろうか・・・。

 

 なんかそういうどうでもいいことばかりを考えていたら、なんか気づいたら2駅か3駅分くらい歩いてました。それでなんかそこで我に返って、なんかオレ歩きすぎじゃね?ってなって、来た道をそのまま引き返して歩きました。スマホしか持ってなかったんでね。電車とかは乗れませんでした。

 

 それで、歩き疲れたのもあって3日目は割と早めにぐっすり眠れて、4日目を迎えたんですけど。なんか正直に言って、ここまで自分の中で考えがひとりでに進んでしまうと、もう研究会に参加するとかどうとか、そういう話じゃなくなってくるんですよね。もうそれどころじゃないっていうか。

 

 つまり何が言いたいかというと、まあ端的に言うとサボりました、ハイ。悪いですか?なんか文句あるんスか?

 

 まあそういう感じです。この日は昨日よりは大分精神的にも回復して、普通にosuができる程度にはなってました。それとあとは発表用のスライドを作ってましたね。

 

 何のスライドかというと、実はこの時僕は9月に学会を控えてたんですよね。これは研究会というよりもまさに学会で、かなり規模もデカイやつです。現地開催で、岡山のとある大学を貸し切ってやるっていう。僕はこの学会で発表を行う予定で、それに際して大学の方から交通費&滞在費が支給されるっていう。いや、ヤバくないすか?

 

 それで、そのために発表のスライドを作らなきゃいけなかったんですけど、まあ正直な話をすると、スライド作りっていうのは一回作っちゃったらあとはなんか毎回コピペしつつ、分野がどれだけオーバーラップしてるかに合わせて適宜補足説明をすればいいんですよ、普段は。

 

 でもこの学会に関しては違って。っていうのは、この学会の規模がデカいが故なんですけど。ふつう、まあこういう研究会とか学会の分野っていうのは、ある程度広い分野で分けられるんですよね。ちょっとこの辺りに関してはちょっと説明が難しいし、ヘタしたら僕の専門が割れる可能性もあるんで、ここはちょっとRTAに例えて話してみようと思います。

 

 大体研究会だの発表会だのっていうのは、割と広いジャンルで分けられます。RTAで言うと、マリオサンシャイン分野、マリオ64分野、etc…、まあそういう感じです。上の2つのサマースクールもそうです。

 

 それで例えば、あなたがマリオサンシャイン分野の人たちが集まる研究会に参加して、そこでサンシャインの120枚RTAについての研究発表をするとしますよね。でも一方で聴衆は「マリオサンシャインRTAをやっている」という広いカテゴリで集まっているので、Any%しかやってない人もいれば、ワンシャインしかやってない人もいます。120枚について、どういうものかは知っていても、詳しいところはあんまりよく分かってない人が大半を占めているわけです。

 

 そうすると、まずは自分の研究内容について踏み込む前に、120枚RTAがどういう競技なのか、どういうルート取りをするのか、どういうところを研究しなければいけないのか、みたいな、そういうバックグラウンドの話をしなきゃいけないですよね?

 

 何が言いたいかというと、こういう広い分野で集められる研究会の発表というのは、自分がやっていることよりもずっと「浅い」部分の話に時間を費やさなければいけないということです。裏を返せば、そんなに難しい話はしなくてもいいということになります。

 

 基本的に研究会というのはこういう広い分野のものばかりなので、だから僕はそういう「浅い」部分の話を説明したスライドをたくさん作って、毎回の発表に際してそのうち必要な部分だけをコピペして、これまでうまく乗り切ってたわけなんですよね。

 

 でも今回の学会は違います。先の例えで言うなら、「マリオサンシャイン120枚分野」のセッションがあるという感じで、もうルート取りとかアプローチとか基本的な要素に関しては大体において周知であるという前提で、特に自分のやっている研究において出した成果や考察が求められるみたいな、そういう感じだったんですよね。

 

 なので僕は一般論の話とかはそこそこに抑えつつ、これまでに出した雀の涙ほどの研究成果をどうにかうまく引き伸ばしてそれっぽく発表スライドにまとめなければいけなかったんですね。

 

 そしてこの日はその学会の開始日のちょうど2週間前でした。なのでそろそろやらないとヤバいなぁと思いつつ、osuもやりつつ、まあぼちぼちスライドを作っていたというわけです。ちなみにこのくらいの時期からValorantをやり始めたと記憶しています。アンレートは長くて疲れちゃうのでデスマッチという撃ち合いだけするモードをずっとやっていました。

 

 それで4日目もそんな感じで終わって5日目、最終日ですね。3,4日目にガッツリサボってしまった僕ではありますが、さすがに最終日もサボって1日しか出ないのは角が立つかな(もう立ってるだろ)という謎の不安がよぎり、この日は渋々会場まで出向くことにしました。ちなみに最終日はもうほぼクロージングセレモニーみたいな感じで、午前中だけで終わりました。でも昼食は普通に支給されました。いや、我ながらクズすぎんだろ・・・。

 

 それで、午前中のセッション(当然内容は分からない)を聞いて、締めの挨拶みたいなのが終わって、それで僕は「さーてと、支給の昼食食ってさっさとトンズラこくか」と思って、それで「そういえば同期はどうしてるかな」と思って、皆が立ち上がって荷物をまとめたりしている会場をぐるりと見まわしたんですが、そこで僕はとんでもない光景を目にしてしまったんです。

 

 というのは、その同期が、件の海外勢軍団に混じって談笑していたんです。しかも英語で!!!

 

 これは嫌味とかではなく客観的な評価なのですが、彼の英語力はそれほど高いわけではないです。まあ修士の理系の平均レベルかそれより少し上か、まあいずれにせよ、ネイティブに混ざって話せるほど英語が話せるというわけではありません。

 

 にも関わらず、彼はそのたどたどしい英語で、明らかに陽キャっぽい海外勢軍団5,6人と楽しそうに話していたんです。しかも物理の話じゃなくて、なんか普通の日常会話みたいなのを話してたんです。

 

 それで僕は「え、え、え、え??」ってなって、「どういうこと?」ってなって、それで僕がなぜか思ったのは、「ここで姿を見られたらマズイ!!」って思って。まあ先の3日間行かなかったから気まずいというのも理由ではあるんでしょうけど、まあでもとにかくそう思って、さっさと荷物をまとめて、昼食を出してくれる場所(ホテル内のレストランみたいなところ)まで逃げるように歩いていきました。

 

 ちなみにこれはあとから聞いたんですが、どうやら彼とその海外勢軍団のうちの一人が、ホテル内で相部屋だったらしく、そこで一緒に話したりご飯を食べたりして仲良くなったらしいです。いやはや・・・。

 

 そんなことをツユともしらないこの時の僕は、目の当たりにした光景を頭の中に落とし込めないまま、「とにかくこんなところはさっさと出て帰ろう!」と自分に言い聞かせて、動悸がするのをどうにか抑えつつ、何かに追われるようにして支給された大して美味しくもない昼食をかきこんでいました。

 

 すると、

 

 

 「あ、アルルくん」と。僕に声をかける人がいました。

 

 主催の先生です。このサマースクールの主催の一人で、もちろん僕の分野の研究者です。どうして僕の顔を知っていたのかというと、これは話していなかったのですが、開会の数日前にメールで参加者各位に連絡があり、それに回答しなければならなかったらしいのですが、僕はそのメールを確認し損ねていて、初日に出席した時にその件で僕にいくつか確認をするために二言三言話したからです。まあそれもあって僕の顔と名前は覚えられていて、そして今この瞬間、他の知り合いの研究者を差し置いて僕の前に現れたということは、僕が3,4日目に出席の申請をしたにも関わらずサボったことを知っているのでしょう。

 

 そして今思うと、僕のことを気にかけてくれていたんだと思います。話の途中で分かったのですが、この人はどうやらマブの知り合いで、申請時に大学と研究室を入力するので、僕がマブの生徒だということを知っていたんだと思います。で、もう一人の生徒である同期は毎日参加していたのに、僕の方は初日以降一度も来なかったということで、まあある種心配してくれていたんだと思います、今思えば。

 

 でもこの時の僕はというと、もう「ヤベェ・・・」って感じです。絶対サボったこと言われる、なんか嫌味の一つでも言われんだろうな、こんなことなら昼食も食べずに今すぐ帰ればよかった、あーもう最悪や、もう終わりや、オレの人生・・・。こんな感じです。

 

 先生はテーブルの僕の向かいの席に座って、支給の昼食を二口ほど口に運びました。僕はもう観念して、食事にはあまり手を付けずに、固唾を飲んで彼が次に何を言うかを待っていました。すると先生はまず第一に、「最後の片付けくらいは手伝ってよ」と言って、ハハハと笑いました。

 

 それで僕はえ?って思って。何のことだ?って思って、それで先生に聞いたんですけど、そこで僕は背筋も凍らんばかりの恐ろしい事実を知ってしまったんですが、実はこのサマースクールのセッションごとに参加者(主に学生)が音響や機器の設定などをチェックする係を担当する仕組みだったらしく、そのシフトが5日間に渡って決められていたんですね。で、僕は申請時には1,3,4,5日目に参加すると言っていたのですが、そのために、僕のシフトは3日目に割り振られていたらしいんです。そしてこのことは僕が見損ねたという件のメールに記載されていたらしいです。僕がいなかった分は同期がその穴を埋めてくれたらしいです・・・。

 

 それを知った僕は・・・まあ、土下座ですよね、普通に。もう平謝りっす。もうめちゃくちゃ謝りました。いや~~~やっちまった~~~~!!!!って感じです。

 

 で、ひとしきり謝った後、先生は「あれ、○○くん(マブのこと)のとこの学生なんだよね?」って聞かれて、はいそうですと言うと、その後なんか僕の研究内容について色々聞かれました。それで僕は自分の研究についてざっくりした部分だけを説明しました。多分これまで言ってこなかったと思うんですが、僕のやってる研究っていうのは、僕が属している分野においてはメインストリームではない、まあ言ってみればマイナーな分野なんですね。そしてさらにそのマイナーな分野の中でも、他の人とはちょっと質の違うことをやっていて、まあ要は超マイナーなことをやっているんです。僕と同じことをやっている研究者は、僕の知る限り日本で僕とマブ含め5人とか?くらいしかいないくらいで。まあ言っちゃえばマリオサンシャインのリコハーバーだけを研究してるみたいな感じですよ、ざっくり言えばね。

 

 まあなんで僕は同じ分野とは言え、自分の研究内容を話すときには慎重にやらないといけないんですよね。で、まあそうやって説明をしたら、先生も「じゃあ○○(僕の研究分野)と言ってもメジャーなところとはちょっと違うんだね」みたいに言って、僕もそうですそうですみたいな感じで。

 

 そしたら急に本題を切り出されたんですよね。「今回の研究会は、あまり興味を持てなかった?」って。それで僕はもうウグッって感じでした。もうウグッって感じです。ホントにウグッって声が出たんじゃないかってくらいで。

 

 しかも何がアレって、怒ってるとか、呆れてるとか、そういう感じじゃ全然ないんですよね。寧ろどこか残念そうというか、寂しそうな感じで。まるで、僕に興味を持たせられなかった自分たちにも落ち度があるとでも言わんばかりで。僕のやっているのがメジャーどころじゃなくて、それをカバーしてないからつまらなかったかなみたいな、なんかそんな感じの。

 

 なんかそれがなんか、アレだったんですよね、僕にとっては。分かります?僕の気持ちが?そんなこと言うくらいなら、僕はいっそ僕のことを叱責してほしかったんですよ。ダメな僕を叱ってくれりゃよかったんです。そしたら僕はいつものクソ逆張り精神を発揮して、表向きには謝りながら、内心「はァ?いや、うるさいわー!こんなクソつまんねぇ研究会出てられるかって!」みたいなことを思いつつ、うまく僕の中でこの件を落とし込めたはずなんです。落とし込んで、それで何のアレもなく、僕はこれからも変わらずクズでいられたはずなんです。分かります?僕の言ってること?

 

 でも実際にはそうじゃなかったんです。実際にはそうじゃなくて、それで僕はなんかもうよく分かんなくなっちゃって。「イヤ~まあちょっと内容が難しかった….カナ?」とか言って。そしたら「いや、君がやってることも難しいでしょw」みたいな感じで笑われて。

 

 それで僕が何を考えたかというと、

 

 

 あああぁぁあ・・・。ああぁぁァ・・・。

 

 

 って感じです。カオナシみたいな感じでした。陰キャってのは大体心の中にカオナシを飼ってるんで。もう9割くらいカオナシでした、この時は。

 

 でまあその後ひとしきり沈黙が続いたんですけど、ふと先生が、「来年やる時はさ、是非発表する側で参加してよ」って。「来年には成果も出てるだろうしさ。優秀発表賞みたいなのももらえるかもよ?」みたいなことを言ってきたんですよね。

 

 イヤ~なんか、なんかな~。分かります?僕の気持ち?なんかすごいもうなんか・・・なんだろうな~。分からんか!アンタたちには。こんなよく分からんブログをここまで読むような精神異常者には分からんか!分からんだろーな~、アンタたちには。この微妙な気持ちがさ。

 

 まあ別にいいんですけど、そんなことは。それで僕は「ハハハ…まあ機会があれば…」みたいな感じで、ちょうどこの辺りで昼食を食べ終わったんで、もう一刻も早くこの場から消え去らないとと思って、「じゃあ会場に戻って片付け手伝ってきますね」っつって。もうそそくさとその場を去りました。この時ほど「そそくさ」という表現が的確な場面もないんじゃないかってくらいのそそくさ具合でしたね、実際。

 

 でまあ会場に戻って係の人たちと一緒に備品とかケーブル類とか片づけて。それが終わる頃には先生も昼食を終えてこっちに戻ってきていて。「アルル君お疲れ~もう帰っても大丈夫だよ」みたいなことを言ってくださって。それで僕はまたそそくさと会場を去りました。

 

 帰りの電車の中で僕は・・・僕は、ため息をついてました。もうため息ってレベルじゃねーぞ!ってくらいため息ついてました。スマホをダラダラいじる気にもならなくて、ただ電車の座席に全身を預けて、吊り革と広告に彩られる天井を眺めながら、時々思い出したようにため息をついては、物思いに沈んでいました。

 

 

 なんか・・・なんか、僕ってダメなやつだなぁって思って。いや、僕はダメなやつなんですよ、見ての通り。ホントに僕はダメなやつなんです。なんか、なんか・・・分かります?

 

 そして僕がもう一つ思ったのは、やっぱり僕に博士課程は向いてないなって、そう思いました。

 

 やっぱり研究者の世界も、いや、研究の世界だからこそ、コミュニティというか、コネクションが大事になるんですよね。情報を共有したり研究内容について相談したりとか。だからこそこういう研究会みたいな交流の場が開かれるわけで。博士課程に行って研究の世界にもっと深く足を突っ込むなら、こういう機会は寧ろ大事にしていかなきゃいけないし、色んな研究者と交流を深めていかなきゃいけないし。

 

 実を言うと、マブがその好例なんですよね。彼は(飽くまで物理学の世界では)かなり出世が早い方で、まあ具体的な数で言うと相場より7,8年は早く今のポストに就いている、まあ非常に優秀な方なんですよね。

 

 で、色々話とか聞いてると、やっぱり交友関係がめちゃめちゃ広いんですよね。異同問わず色んな分野に知り合いがいるし、色んな研究会とかセミナーに参加してるし、何ならマブが主催してる定例の研究会があるくらいなんですよね。

 

 まあそういうのを指導学生の立場から間近で見て、やっぱすげぇな~と思うわけですよ、陰キャの僕としては。絶対真似できねぇなって、まあそう思うわけですよ。

 

 僕は人と友好的な関係を作ることなんてできないし、コミュニティを形成することも、既存のコミュニティに入っていくのも苦手だし、それを補えるほど研究者として優秀なわけでもないし・・・。

 

 まあ要するに、僕に博士課程なんて土台ムリだったってハナシ。諦めきれないとか、顔のない人形とか、そういう甘ったれたコト言う権利なんて僕にはなかったってことなんです。もう選択肢なんてないんだって。どうあれ僕は2年で大学を出るんだって。そういう決意が固まったというか、ある種諦めがついたというか、まあそういう感じです。

 

 まあでも、ある意味では、見方を変えれば、これはいいきっかけではあるんだろうなぁって思って。このまま自分の人生の進路に迷いを抱えたまま過ごすのは間違いなく良くない、っていうかどっちも中途半端になるのは目に見えてたし、ここでスッパリ諦めることができたのは、まあある意味良かったんだろうなって。これで後期からは憂いなく就活に全振りできるなって。いや~良かった良かった・・・良かった・・・のか?良かったのかなぁ・・・。

 

 そういうことを考えていました。まあ僕の悪いクセではあるんですよねこれは。アレコレ言葉をこねくり回して、論理的に説明をつけるようなフリして、どうにか自分の中で落としどころを探そうとするっていう。でも言うまでもなく、自分の感情を論理で落とし込むことはできないんですよね。

 

 なのに僕の思考回路はいつまでも都合のいい論理を求めて回り続けて、でも僕の心からはやるせない感情が溢れてくるばかりで、それで僕はただため息をつくだけのマシーンになってしまったんですよね。

 

 でも僕にはこんなチンケな自己嫌悪に浸っている暇はありませんでした。というのは、先に述べた学会発表の準備が控えていたからです。まあでもこの忙しさで憂鬱な気分を紛らわせたと考えると、ある意味では良かったかもしれません。

 

 

9~10月編に進みます。